文化財保護プロジェクト「フィルム サルベージ ジャパン/Film Salvage Japan」
「日本の映画(映像)フィルムを1本でも救いたい」という想いからスタートしたプロジェクトです。
主に戦前の(9.5㎜/16㎜)フィルムをデジタル化し後世につないでいくのを目標に掲げます。
【フィルム保存に関する社会的現状】
大正時代に「映像」という未知の媒体が日本にやってきて100年あまり。
当時の映画(映像)は35㎜フィルムという規格で(現代でもハイエンド映像媒体)制作されていました。
写真1枚でも高価なその時代、35㎜フィルムで映画を制作するのは途方もない高価なものと考えられます。
特殊技能をもったプロが扱う35㎜フィルムフォーマットだけでなく1922年(大正11年)にフランスのパテ社から9.5㎜のアマチュア向けのフィルムカメラシステムが発売された。
日本では1924年(大正13年)伴野貿易によりパテ社の9.5㎜フィルムカメラや映写機が発売された。
かなり高価なものと推定されるが、何せ有史初の個人が映像を記録できる機械ということで一部の富裕層で購入され、日本でも多くの記録が残された。
戦後パテ社は倒産。機器が発売されず、映写機の修理ができなくなった。
時代は高度経済成長期に入り、8mm、16㎜フィルムそしてビデオの時代になり日本国民は新たな優れた映像媒体を手にしていく。
件の9.5㎜フィルムは現在、視聴する事ができず、フィルムだけが残った(パテ社のフィルムは白黒でキチンと保存されれば500年持つ)フィルム サルベージ ジャパンは主に9.5㎜フィルムフォーマットのデジタル化できる技術を有し、これかの復元を行っていく。
35㎜、16㎜、8mmフィルムについては国(フィルムセンター)や保存会、民間業者の手によりデジタル化が進められているが、ご縁があれば、これらフィルムのデジタル化を行っていくが、現在日本で9.5㎜のデジタル化ができる機器・技術者がほぼ存在しないので、フィルム サルベージ ジャパンでは文化材保護活動として9.5㎜を中心に展開していく。